2026年のお盆、旅行するならここだけは知っておいて
文: Trip Japan YLP 編集部発行:Trip Japan YLP
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こんにちは!
8月の真ん中あたりに日本を旅する予定がある方に、予約を入れる前にひとつだけお伝えしたいことがあります。「お盆」です。
これがちょっとやっかいで…… 誰かが親切に教えてくれるわけでもないし、祝日みたいにカレンダーに大きく載っているわけでもありません。でも実は、日本で一年のうちいちばん混み合う週のひとつなんです。知らずに行くと「あれ?」となることも。だから今日は、うちのお客さまにお話しするみたいに、そっとご案内しますね。
そもそもお盆って?
お盆は仏教から来た、何百年も続く風習です。年に一度、ご先祖さまの霊が家に帰ってくる、という考え方なんですね。迎え火をたいて霊をお迎えして、お墓をきれいにして、お供えをして、そして数日後には送り火でまたお見送りする。なんだかあたたかい行事でしょう。
こんなのも作るんですよ。きゅうりのお馬さんと、なすの牛さん。「精霊馬」といって、割り箸を脚に挿して、竹の簾の上にちょこん。きゅうりの馬で早く帰ってきてもらって、なすの牛でゆっくり戻ってもらう…なんて言い伝えもありますが、地域によっていろいろで、諸説あるみたいです。

そしてご先祖さまをお迎えするのは、やっぱり家の仏壇です。お盆にととのえた仏壇には、房のついた敷物にのせたおりん(黒い鉢の形をした鈴)とりん棒、真鍮の香炉、白い蝋燭、それに菊とヒペリカムの実。紫と金の敷物が、しっとりときれいなんです。

2026年は、多くの地域でだいたい8月13日〜16日、いちばんの中心は13〜15日です。ただ例外もあって、東京や東日本の一部は昔ながらの7月(7/13〜15)に、沖縄は旧暦にならうので今年は8月26〜28日ごろ。旅行者として押さえておきたいのは、やっぱり8月中旬のこの数日です。
意外と知られていないこと。みんな一斉に移動します!
ここがつまずきポイントなんです。お盆は正式な祝日ではないのに、多くの会社が休みになるので、何百万もの人が同じ数日間にいっせいに帰省します。お正月・ゴールデンウィークと並ぶ、日本の三大移動シーズンのひとつ。しかも8月11日(2026年は火曜)は「山の日」という本物の祝日で、この直前にあるものだから、お休みがぐっと長くなるんですね。
現場でどうなるか、というと。8月7日〜16日は、東海道・山陽新幹線の「のぞみ」が全列車すべて指定席になります。自由席で飛び乗る、ができません! 指定席のきっぷは乗車日の1か月前の午前10時から発売なので、8月13日に乗りたいなら7月13日の朝がスタート。下りの帰省ラッシュは8月8日と11〜13日あたり、上りのUターンは15〜16日がピークです。正直にお伝えすると、旅程がこの日にちにかかるなら、電車もホテルも早めに、そして指定席は発売開始のその瞬間に押さえる。これに尽きます。
ちなみに、街なかで困ることはほとんどありません。電車も地下鉄も空港もコンビニもデパートもチェーンのお店も、ふつうに動いています。閉まりがちなのは、個人でやっている小さなお店のほう。13〜16日あたりは「あの小さなお蕎麦屋さん、シャッター閉まってる…」ということもあるので、代わりのお店をひとつ心に留めておくと安心です。
それでも、この時期に来る価値があります
いろいろ面倒なことを書きましたが、お盆の日本を避けてくださいとは、私はぜったいに言いません。ふだんは見えない日本の顔が、この時期にだけ出てくるんです。
ごほうびは夜にあります。日本じゅうの町で盆踊りが開かれて、大きな輪になって、太鼓に合わせてみんなで踊る。衣装もいらないし、踊り方を知らなくても大丈夫。誰かの後ろにそっと入って、手の動きをまねするだけ。川に灯籠を流す「灯籠流し」をする土地もあって、ひとつひとつの小さな灯りが霊を送っていきます。そして8月16日の夜には、京都の五山送り火。街を囲む山に五つの大きな火が燃える、13世紀ごろからずっと続く夏のお見送りです。
私たちのいる中部は、この点ほんとうに恵まれています。岐阜の山あいの郡上八幡では、お盆のあいだ町じゅうが徹夜で踊りますし(東海の夏祭りの記事にまとめました)、あたたかい夜は長良川の鵜飼の季節でもあります。ただ、暑さだけは覚悟してくださいね。8月中旬は一年でいちばん厳しい頃なので、来る前に地元の涼み方にも目を通しておくと安心です。
というわけで、旅の日程がお盆にかかっても、あわてないで。キャンセルもしないで。いつもよりちょっとだけ早めに計画して、どこかの夜をひとつ、知らない人たちの輪に混じって踊る時間にとっておいてください。それがきっと、いちばんのお土産になります。
どうぞ、よい旅を。
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