花火、提灯、そして夜どおしの盆踊り。東海の夏祭り2026
文: Trip Japan YLP 編集部発行:Trip Japan YLP
目次
こんにちは!
名古屋あたりで夏をすごしていると、だんだん分かってくることがあります。夏って、暑さのことじゃないんですよね(いや、暑いのは暑いんですけど…)。夏は「夜」なんです。7月の半ばをすぎると、川べりや路地に灯りがともって、町ぜんぶが日が暮れてから外に出てくる。あの感じ、たまらないんです。
7月に東海地方(愛知・岐阜・三重)を旅されるなら、ぜひ一日を合わせてほしいお祭りが三つあります。どれも夜の顔がまるでちがっていて、しかも名古屋からすっと行けるんですよ。
手に持つ花火——豊橋
まずは、いちばん派手なやつから。名古屋から電車で35分ほどの豊橋は、じつは「手筒花火」発祥の地なんです。手筒花火、って字のとおり。人が、一メートルほどの竹の筒を体にかかえて立って、その頭上に火柱が10メートルもふき上がる…。何百年も受け継がれてきた光景で、遠くから見上げる花火大会とは、お腹にくるものがぜんぜんちがいます。
これが吉田神社の豊橋祇園祭。2026年は7月17日(金)の夕方6時半ごろから、手筒花火が境内を照らします。翌18日(土)は、こんどは豊川の河畔で打ち上げ花火。ちがう種類の火を、二晩つづけて楽しめます。
提灯の川——津島
もう少しゆっくり、そして古いものがよければ、名古屋から西へ30分の津島へ。尾張津島天王祭は、津島神社のお祭りとして600年近くつづいてきた行事で、日本三大川祭りのひとつ。ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
ねらい目は7月25日(土)の宵祭です(朝祭は翌26日の午前)。日が落ちると、天王川に5艘のまきわら船がすうっと浮かびます。1艘ずつ、365個の提灯(一年の日数だそうです)で半円のドームをつくって、まん中の真柱にはさらに12個(こちらは月の数ですね)。1艘でおよそ400のちいさな炎が、黒い水面にもう一度うつる。写真ではぜんぜん伝わらない、しずかな美しさなんです。
見るんじゃなくて、踊る——郡上
そして、いちばん好きなのがこれ。ほかのどのお祭りともルールがちがうんです。郡上おどりには「見物客」がいません。みんな踊ります。
岐阜の山あいにある小さな城下町、郡上八幡は、400年ものあいだ夏になると踊りつづけてきました。期間はとても長くて、2026年は7月11日から9月5日まで、なんと30夜以上。なかでもいちばんの山場が、お盆の徹夜おどりです。8月13日から16日は、みんなが通りで大きな輪になって、空が白んでくる明け方まで、ほんとうに止まりません。
衣装も、チケットも、踊りの心得も、いっさい要りません。前の人のうしろにそっと入って、手と足をまねするだけ。何曲かするうちに、もうあなたも輪の一部です。日本三大盆踊りのひとつで、これまたユネスコ登録。旅先でうっかり出会えたら、こんなにあたたかい歓迎はないと思いますよ。
夜のお祭りがお好きなら、東海の夏はまだまだあります。長良川で篝火をたいてする鵜飼や、丘いちめんが夜に光る5万株のあじさいも、この季節ならでは。季節の楽しみは東海の季節ガイドにまとめてありますので、よかったらのぞいてみてください。
名古屋からはどれも、電車でちょっと、郡上なら山へ高速バスでひとっ走り。どの夜を選んでも、おなかを空かせて、おそくまで、その町の夏をたっぷり味わってくださいね。すてきな夏になりますように!
中部・名古屋を旅するご予定はありますか? 名古屋発の少人数ツアーをご覧ください。
すべてのツアーを見るこの記事はいかがでしたか?
