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長良川鵜飼
伝統と川·岐阜・長良川

長良川鵜飼

約1,300年にわたり、長良川の鵜匠が篝火のもとで鵜をあやつり鮎を獲ってきた夜の伝統漁。5月中旬から10月中旬の夏の夜、金華山と岐阜城を見上げる川面に、観覧船が鵜舟と並んで漕ぎ出します。

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夏の夜の岐阜。長良川の川面が篝火に染まります。金華山のふもとを下る木の舟の舳先には、松割木を燃やす鉄籠が吊られ、その明かりのなかで鵜匠が鵜をあやつります。これが鵜飼。約1,300年にわたって、この川で続いてきた漁です。

見世物ではない、生きた伝統

鵜飼は、澄んだ夏の川の鮎を、網や釣りではなく鵜で獲る漁です。鵜匠は黒い装束に風折烏帽子をかぶり、しぶきをよける腰蓑をまとって舳先に立ち、十数羽の海鵜を手縄であやつります。一羽ずつを手の感覚で読みながら、篝火のなかでさばいていきます。鵜の首にゆるく結んだ縄が、鮎を捕らえても大きなものは飲み込ませないしくみです。一見すると美しい混沌、その実は何十年もの修練です。

これは観光客のために仕立てられた演出ではありません。長良川の六人の鵜匠は宮内庁式部職鵜匠の職にあり、宮内庁の職員にあたります。御料鵜飼で獲れた鮎はいまも皇室へ献上され、漁そのものは国の重要無形民俗文化財に指定されています。

篝火のなか、鵜匠が何羽もの鵜を長い手縄であやつります。鵜は舟のかたわらの水面を泳ぎます。

舟と火と、総がらみ

観覧船は夕刻、長良橋の南側から出航します。食事をしながら、暗くなるのをゆっくりと待つ——この闇のなかの待ち時間が、楽しみの半分です。やがて鵜舟が現れると、川は火と動きに変わります。鵜匠が鵜に声をかけ、舟子が舟端を叩いて鮎を追う。その掛け声と舟を叩く音は、日本の音風景100選に選ばれています。締めくくりは総がらみ。六隻の鵜舟が川幅いっぱいに横一列となり、鮎を浅瀬へ一斉に追い込みます。

昼の長良川にもやう鵜舟。金華山のふもとを流れ、山頂には小さく岐阜城が見えます。

金華山と岐阜城のもとで

川は金華山のふもとを流れ、山頂には岐阜城が立ちます。織田信長がかつて拠点とした山城で、夜は川面の上にライトアップされて浮かびます。昼は金華山ロープウェーで天守へ昇れば、街と川を見渡す眺めが広がります。乗船場の近くにある長良川うかいミュージアムでは、原寸大の鵜舟や絵巻型のスクリーンで漁の歴史と技を伝え、オフシーズンにもその魅力にふれられます。

知っておきたいこと

鵜飼の期間は5月11日から10月15日まで。秋の鵜飼休みと、増水で川が高い夜を除けば、ほぼ毎晩おこなわれます。軽い雨なら運航しますが、増水時は中止になるため、出発前に公式でご確認を。夏でも川辺の夜は冷えることがあるので、薄手の羽織りものがあると安心です。真夏やお盆の人気日は早く埋まるため、早めの予約を。川の上の一夜を読み物で味わうなら、ブログの長良川鵜飼の記事もどうぞ。同じ岐阜の夏の夜の伝統なら、郡上八幡が夏じゅう続く郡上おどりで知られます。

写真で見る

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暗い川面に浮かぶ鵜舟。舳先に篝火が赤々と燃え、鵜匠が鵜をあやつります。
見どころ

見どころ

1,300年つづく漁

長良川では、約1,300年にわたって鮎を網や釣りではなく鵜で獲ってきました。観光のために作られた見世物ではなく、いまも続く生きた伝統です。

鵜匠と宮内庁の御料鵜飼

長良川では六人の鵜匠が漁を担い、いずれも宮内庁式部職鵜匠の職にあります。漁の技術は国の重要無形民俗文化財。御料鵜飼で獲れた鮎は、いまも皇室へ献上されています。

篝火の漁

舳先に吊るした鉄籠で松割木が燃え、その明かりのなか、鵜匠は十数羽の鵜を手縄でさばきます。鵜が鮎を追って潜り、舟端を叩く音が魚を驚かせます。

総がらみのフィナーレ

夜のクライマックスが総がらみ。六隻の鵜舟が川幅いっぱいに横一列となり、鮎を浅瀬へ一斉に追い込みます。

金華山と岐阜城のもとで

川は金華山のふもとを流れ、山頂には岐阜城がライトアップされて浮かびます。昼は金華山ロープウェーで天守へ、夜はその城が舟の上に灯ります。

おすすめのまわり方

おすすめのまわり方

  1. 1

    金華山・岐阜城

    金華山ロープウェーで天守へ昇り、午後の眺めを楽しんでから、日暮れ前に川辺へ。

  2. 2

    長良川うかいミュージアム

    川のほど近く。原寸大の鵜舟と大きな絵巻型スクリーンで、鵜飼の世界を予習できます。

  3. 3

    長良橋たもとの乗船場

    観覧船は長良橋の南側から出航。日が傾きはじめる夕刻に乗り込みます。

  4. 4

    食事と待ち時間

    舟はゆったりと川に浮かび、食事をしながら暗くなるのを待ちます。このゆっくりとした時間も鵜飼のうち。

  5. 5

    漁と総がらみ

    19時45分ごろ、篝火とともに鵜舟が現れ、最後は六隻の総がらみで締めくくられます。

ベストシーズン

ベストシーズン

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月

鵜飼の期間は5月11日から10月15日まで。秋の鵜飼休み(中秋の名月の夜)と増水で漁ができない夜を除き、ほぼ毎晩おこなわれます。あたたかな夏の夜が本番で、川風に薄手の羽織りものがあると安心です。真夏やお盆の人気日は早く埋まるため、早めの予約を。日程や運航は出発前に公式でご確認を。

行き方

  • 名古屋JR東海道線 新快速で岐阜駅まで約20分。そこから長良橋方面行きのバスで約15分、またはタクシーで。
  • 岐阜駅長良・長良橋方面行きのバスで約15分、乗船場までタクシーなら約10分。
  • お車乗船場の近くに有料駐車場があります。真夏の人気日は早めの到着を。
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