
中部の紅葉 2026|見頃はいつ? 香嵐渓の混雑をかわす行き方と、三河の穴場
文: Trip Japan YLP 編集部発行:Trip Japan YLP
目次
こんにちは!
今年の紅葉、実は「平年並みか、ちょっと遅め」の予想なんです…! 9月の終わりに、こんな話から入るのもどうかと思うんですが、でも大事なことなんです。
毎年9月になると思い出す数字があります。気象庁には「生物季節観測」というお仕事があって、名古屋にも決まったカエデの木をずっと見守っている観測者の方がいるんです。で、「今日、紅葉した」と記録する。予想ではなく、記録です。その日付が、2023年は11月17日。2024年は12月5日。2025年は11月25日でした。
同じ木、同じ街、同じ観測者。それでも3週間近くばらつくんです。
だから「何日に行けば一番きれいですか?」と聞かれても、「まだ誰にも分かりません…」としか言えないんです。でも、代わりにできることはあります。この記事は2026年9月末の時点で、今年の予想、すでに決まっている日程、香嵐渓への行き方、そして三河の静かな穴場をまとめました。
今年は遅め寄りの見込み。まず「知っていること」と「予想」を分けましょう
紅葉は、山の上から降りてきます。てっぺんから街までだいたい1か月。三重・鈴鹿山脈の御在所岳は標高1,212mで、ロープウエイ会社さんの紅葉だよりを見ると、例年10月下旬から山上が見頃に入ります。中腹が11月中旬。ふもとの湯の山温泉街が色づくのは11月下旬です。同じ山なのに、上と下でひと月ちがう!
そのほかも、だいたい標高順にきれいに並びます。木曽谷や、高山・白川郷あたりの飛騨の高原は例年10月下旬から11月上旬。香嵐渓を含む愛知の山あいの渓谷は11月中旬〜下旬。岐阜の平地の養老公園などがいちばん最後で、11月中旬から12月上旬まで粘ってくれます。
さて、今年です。日本気象株式会社という民間の気象会社が、9月2日に第1回の紅葉・黄葉見頃予想を出しました。全国的には、見頃の時期は「平年並み」または「遅い」ところが多くなる見込み、という内容です。名古屋のカエデは12月2日ごろ、平年(11月28日ごろ)より4日ほど遅い予想ですが、同社の区分ではそれでも「平年並」なんです。ただこれ、葉っぱが色づきはじめる1か月前の予想ですし、次回の発表は10月上旬の予定です。「傾向」として見てください。ここからは気象会社ではなく私たちの読みですよ。遅め寄りに組んで、例年の幅の「あと半分」を狙って、12月初めを予備に持っておく、です。
いっぽう、もみじまつりやライトアップの日程は、香嵐渓や鳳来寺山ならもう発表されています(あとで各スポットのところに書きますね。まだ出ていないものは、出ていないと書きます)。葉っぱは予想、発表済みの日程は確定。ここは分けて考えると気がラクです。
出発の1週間前には、ウェザーニュースやtenki.jp(日本気象協会)の紅葉のページを見てみてください。スポットごとの色づきがシーズン中ずっと更新されます。そして、この記事も含めてブログの日付はそのまま信じないでくださいね。「そもそも何月に行こうかな」という段階でしたら、中部のベストシーズンをまとめた記事で秋を一年の中に置いて比べていますし、季節のページには短いまとめもあります。
香嵐渓の紅葉の見頃と、2026年のもみじまつり・ライトアップ

やっぱり香嵐渓です。豊田市足助の山あいの渓谷で、飯盛山から巴川へ向かって、3,000〜4,000本とも言われるカエデ(数え方によって幅があるんです)が、約11種類、流れ落ちるように色づきます。植えはじめたのは1634年ごろ、香積寺のお坊さんと伝わっていて、つまり400年近く人が通いつづけている場所なんですね。待月橋の赤いアーチの上に真っ赤なもみじ、というあの一枚、たぶんもうどこかで見ていらっしゃると思います。
今年は第71回香嵐渓もみじまつりで、11月1日(日)から11月30日(月)まで。飯盛山のライトアップは期間中毎日、日没から21時まで。延長はありません。猿回しやセレモニー、パレードといった催しもあって、日にちは足助観光協会のページに出ています。散策は無料。車で行く場合、協会のページでは駐車料金は1台1,000円です。
見頃は例年11月中旬から下旬。今年の葉っぱが遅め寄りなら、もみじまつり最後の1週間を狙いたいところです。そうでないと、まだ半分くらいしか色づいていない…なんてことも。これはあくまで私たちの読みで、予報ではありませんよ。
名古屋から香嵐渓へ、電車とバスで
ルートは主にふたつ。どちらも「速い」とは言えませんが、渋滞の車列に並ぶよりはずっといいです。
ひとつめは、名鉄名古屋駅から豊田市駅まで(知立で乗り換え)。そこから名鉄バスの足助方面行きに乗って「香嵐渓」で下車。バスだけで約50分、全部で1時間20分くらいを見ておくといいと思います(この合計は私たちの目安なので、余裕をもって!)。
ふたつめは、名鉄豊田線の終点・浄水駅から、とよたおいでんバスの百年草行きに乗って、やはり「香嵐渓」で下車。バスは約60分です。
岡崎側から来る方には3つめもあって、東岡崎駅から名鉄バス(岡崎・足助線)で約70分。夜は要注意で、足助観光協会によると、平日は19時以降、東岡崎駅へ戻るバスがありません。
支払いは、名鉄バスならmanacaが使えます。おいでんバスもmanacaや主要な交通系ICカードが使えるので、ピッとタッチするだけ。どのカードを持てばいいかはICカードのガイドにまとめました。
ここでちょっと正直に。バスの運賃は確認できませんでしたし、もみじまつりの期間に名古屋から香嵐渓へ直行するバスがあるかどうかも、見つけられませんでした。運行会社のページか、Googleマップ(バスの時刻が出ます)で見てください。それから、ライトアップまで残るつもりなら、乗る路線の最終バスも先に確認を! ほかの路線の夜のダイヤは確認できなくて、点灯は21時までなんです。
中部国際空港(セントレア)に降りる方は、名鉄ミュースカイで名古屋まで最速で約28分。普通の運賃にミューチケット(特別車両券)450円が加わります。運賃そのものは区間によって変わりますし、改定もありえるので、2026年の金額は書かずにおきますね。あとは上のルート(約1時間20分、私たちの目安です)を足すと、空港から渓谷まで2時間くらい、乗り換えを入れるともう少しかかります。到着したその足でライトアップ、はちょっと厳しいかも。まず名古屋で一泊、がおすすめです。
混雑は本当にあります(でもかわせます)
晴れた週末の香嵐渓は、それはもう混みます。足助観光協会さんによると、足助へ入る国道153号は週末に2時間以上の渋滞になることもあって、平日をすすめています。効く手はふたつ。日程が動かせるなら平日にすること、そして朝いちで行くことです。夜明けから1時間くらいの渓谷は、午後2時のそれとはまるで別の場所なんです。
私たちがいちばんおすすめしたいのは、平日の夜にライトアップを見にいくこと。数字で測ったわけではなく、あくまでおすすめですが、日曜の午後の人混みと、平日の夜に照らされたもみじの下に立つのとでは、同じ谷とは思えないくらい違うはずです。あと、車はあきらめて。上のバスのほうが、153号でじっとしているより、たぶん早いです。
足助で、ついでに立ち寄るなら
三州足助屋敷は、昔の農村の手仕事を見せてくれる生きた資料館のようなところで、ひと休みにちょうどいいです。開館は9時〜17時(入館は16時30分まで)、たいてい木曜休み(祝日の場合は翌日)。入館料は大人300円で、体験は別料金です。臨時休館もあるので、行く前に見ておいてください。
名古屋から行けるほかの4か所(標高順)
御在所岳は「早く紅葉を見たい」方へ。紅葉のシーズンは10月中旬〜11月中旬で、ロープウエイで登っていくと標高とともに季節が変わっていくのが分かります。下は緑、着いた頂上は真っ盛り。「10月に行くから紅葉はもう無理かな…」と諦めかけている方の、答えになる場所です。ひとつ注意で、2025年は菰野町が、10月25日〜11月24日の土日祝の9時〜15時、国道477号のかもしか大橋付近へのマイカー進入を止めて、希望荘に臨時駐車場(1台1,000円)と無料シャトルバスを用意しました。2026年の日程は、私たちが調べたときはまだ出ていなかったので、車で行く前に公式のお知らせを見てくださいね。
馬籠と妻籠は、立ち止まって眺めるのではなく、歩きながら紅葉に包まれたい方に。中山道の宿場町ふたつを結ぶ道は約8km、馬籠峠を越えて歩くと2時間半〜3時間半くらい。色は例年10月下旬から11月中旬まで持ちます。黒い板壁と白い漆喰に赤いもみじ。いい一日になりますよ。
小原は、同じ山あいをもう少し奥へ進んだところで、ちょっと不思議なところ。地区内に1万本以上の四季桜があって、春だけでなく秋にも咲くんです。だから11月中旬〜下旬に立つと、淡いピンクの桜と燃えるような赤いもみじが一枚の画面に同時に入る。理屈では変な光景なんですが、これが本当にきれいなんです。四季桜まつりは例年11月中旬から月末、近年は12月第1週まで延びていて、会場は小原ふれあい公園などです。2026年の日程は調べた時点でまだ出ていなかったので、小原観光協会で確認してください。
養老の滝と養老公園は、いちばん遅い、そしていちばんやさしい選択肢です。園内は約78ヘクタール。散策路にはもみじのアーチがあって、見頃は例年11月中旬から12月上旬。遅め寄りの年にはありがたい存在です。2026年のライトアップは、調べた時点では未発表でした。
遅い年のもうひとつの手として、犬山の寂光院(もみじの名所で、約1,000本)も、11月下旬〜12月上旬が見頃です。犬山遊園駅から歩いて行けて、街のことは犬山城のページにまとめています。2026年のまつりの日程は、行く前に確認してください。
三河の穴場を3つ
三河は愛知県の東半分。静かな紅葉は、このあたりの山にあります。どれも「みんなが知っている名前」ではないけれど、それがいいところなんです。
鳳来寺山(新城市内)は、1,425段の石段で知られるところ。もみじまつりは今年11月9日〜12月6日で、見頃は例年11月中旬〜下旬。すぐ近くに湯谷温泉があるので、温泉一泊とセットにすると気持ちいいですよ。くわしくは中部の温泉町をまとめた記事へ。
大井平公園(豊田市稲武)は、小さな公園です。カエデやイロハモミジ、イチョウが約520本。香嵐渓の数千本と比べるとぐっとコンパクトで、見頃は11月上旬〜中旬と、有名どころより少し早め。ライトアップとシャトルバスは稲武もみじまつりの期間中の話で、2025年は11月8日〜24日、日没から19時まで点灯、シャトルバスは期間中の土日祝のみ、10時〜16時でした。今年の日程は確認できなかったので、いなぶ観光協会で確認してください。名古屋からの定期的な公共交通も確認できなかったので、車か、貸切の1日行程向きです。
茶臼山高原(豊根村、標高約1,358m)は、いちばん早い場所。色づきは例年10月下旬〜11月上旬なので、10月に来る方の救世主です。ハギタロ山展望台と、ヤハズ池のまわりを約10分歩ける散策路があります。2025年のライトアップは土日祝の17時〜20時だったので、今年のスケジュールはあらためて確認を。公共交通の情報が少ないので、車前提で考えてください。
紅葉と、川根の茶畑
紅葉の秋に、茶畑もちょっと足してみたい。そんな方向けの、愛知県の外の選択肢です。静岡の川根は、大井川沿いの茶どころ。さらに上流の寸又峡には「夢の吊橋」があって、紅葉は例年11月中旬〜下旬に見頃を迎えます。
名古屋から「ちょっとそこまで」とはいかないし、ここも混みます。運営側の案内では、混雑時は橋を渡るまで最大で約120分ほど待つことがあって、人が多いときは橋が一方通行になります。秋の交通規制や、そこへ上がる道の運用は直前に発表されるので、出かける前に運営側のお知らせを見てくださいね。朝のうちに着いて、17時までに渡り終えましょう。
大井川鐵道のSLも有名ですよね。ただ、2026年の秋にどの区間で、どの日に走るのかは、私たちは確認できませんでした(2022年の台風の被害を受けた路線でもあります)。組み込む前に公式の運行表を見て、走っていない可能性も頭に入れておいてください。
茶畑のあいだで一日ゆっくり、という秋がお好みなら、川根は私たちもお客さまをお連れする場所です。川根の茶ツアーは、茶山を一日かけてめぐる貸切の旅。春の一番茶(4〜5月)の季節ではありませんが、秋の茶葉は摘めるので、秋は紅葉ツアーではなく「お茶の一日」になります。紅葉をメインにしたい方は、来られる週にどんなことができるか、気軽に聞いてください。お茶の産地全体の中で川根がどこにあるかは、日本茶の産地の記事でどうぞ。
名古屋の11月の服装(ここ、けっこう間違えます)
名古屋の11月は、気象庁の平年値(1991〜2020年)で日中17℃くらい、明け方で8℃くらい(正確には17.3℃と8.6℃)。10月は23.3℃と14.8℃です。数字だけ見ると「わりと過ごしやすそう」ですよね。街なかは、実際そうです。
でも山はちがいます! 御在所の山頂は麓より8〜10℃ほど低い、というのが旅行記事の目安(公式の数字ではありません)で、上の風は上着のすき間というすき間を探して入ってきます。渓谷も冷たい空気がたまるので、朝9時の日陰の香嵐渓は、名古屋の予報よりずっと寒いです。夜のライトアップはさらに冷えます。重ね着と、風を通さない上着。ライトアップまで残る方は、手袋もどうぞ。
ちょっとした荷造りのコツもいくつか。足助のような場所の屋台や小さなお店は、現金のみのことも多いので、少し持っていくと安心です(日本での現金のガイドに目安があります)。足助あたりは英語表記の案内が限られるので、ルートは事前に保存しておくか、Googleマップで。ホテルを移る日は、大きな荷物を宅配で先に送って、渓谷には小さなリュックだけで、が身軽です。
締め:標高を予備日にする
最後に、いちばん効くコツを。一か所を一日に決め打ちして祈る、というのをやめてみてください。標高のちがう場所をふたつ選んで、どちらもゆるく空けておく。
今年、遅め寄りになるなら、11月の最終週に香嵐渓、もうひとつは茶臼山のような高いところか、養老のような遅めのところ。早めに来て平地がまだ青いなら、山へ。月末で山がもう裸なら、下へ。
標高が予備日なんです。この地域のどこかでは、必ず何かが色づいています。ほんの少し動くのを、いとわなければ。
できれば11月に。上着を一枚多めに。そして一日だけ、予定を空けたままにしておいてください。
中部・名古屋を旅するご予定はありますか? 名古屋発の少人数ツアーをご覧ください。
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